スキーマの詳細

スキーマとは、人の認知過程を説明する際に使われる概念で、過去の経験や知識から物事の捉え方を決める「ルール」や「パターン」のようなものです。

スキーマは、人によってさまざまな種類がありますが、その中には自分の幸せや生きやすさにとって役に立たないものもあります。

例えば、「人は完璧であるべきだ」というスキーマを持っている人は、自分や他人に対して過度な期待や要求をし、ミスや失敗に対して厳しく責めたり、不安やストレスを感じやすくなります。

このようなスキーマは、自分の心や身体に負担をかけるだけでなく、人間関係や仕事にも悪影響を及ぼす可能性があります。

そこで、CBT(認知行動療法)では、スキーマを修正することが重要な目標の一つです。

スキーマを修正する方法は、以下のようなステップが必要です。

1. スキーマを特定する:自分の悩みやネガティブな思考の原因となっているスキーマを見つける
2. スキーマを検証する:スキーマから生じるメリットとデメリットを書き出し、自分にとって役に立つかどうかを判断する
3. スキーマを修正する:役に立たないスキーマは、より柔軟に生きやすいスキーマに書き換える
4. スキーマを実感する:新しいスキーマに基づいて行動し、その効果を確認する

スキーマを特定する方法としては、自分の自動思考を掘り下げていく方法や、複数の自動思考を並べて共通点を見つける方法があります。

スキーマを検証する方法としては、スキーマがもたらすメリットとデメリットを比較する方法や、スキーマが現実に合っているかどうかを調べる方法があります。

スキーマを修正する方法としては、スキーマをより現実的で楽な生き方ができるように書き換える方法や、スキーマに対する代替案を考える方法があります。

スキーマを実感する方法としては、新しいスキーマに基づいて行動する方法や、新しいスキーマの根拠となるできごとを記録する方法があります。